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知って得する不動産取引の基礎知識−不動産法律ミニ知識 知って得する!田舎不動産法律ミニ知識

不動産に関する法律は難解で複雑です。不動産会社の担当者であっても、これらをすべて理解しマスターしている人は皆無といっても言い過ぎではありません。
 特に建築基準法に於ける接道義務農地法による取得制限などは不動産取引に関わる者としては必ず知っていなくてはならない大切な法律ですが、中には、以下に示すようないわゆる田舎といわれるようなところだけに適用されるものもあって、素人の不動産の売買をいっそう難しくしている面もあります。


■自然公園法 ■農地法 ■接道義務(建築基準法)
■瑕疵担保責任(宅地建物取引業法) ■不動産登記法 ■重要事項説明書(宅地建物取引業法)

■国立公園特別地域の規制(自然公園法)


国立公園や国定公園の特別地域では次のよ うな行為は環境大臣の許可が必要です。
  • 工作物の新築、改築または増築
  • 木竹の伐採、土石の採取等
  • 広告物その他これに類する物の掲出または設置
  • 土地の開墾その他土地の形状を変更する行為
  • 屋根、壁画、へい等の色彩の変更
第二種と第三種特別地域では建ぺい率が20%に制限されているなど建築物に かかる規制があります。また各市町村でも自然保護条例を制定して規制指導している場合があります。
また、地域住民には緩和措置があるなど一般住宅の建築の場合は特別に配慮されていますので不動産業者の発行する重要事項説明書で確 認しましょう。個人取引の場合は土地を購入する前に市町村役場や国立公園事務所等で確認します。

■農地法


農地や採草放牧地の売買や賃貸借には農地法の制限があります。住宅を建てる場合は農地法の第4条か第5条の申請・許可が必要です。第4条は売買を伴わない転用で、もともとの農地の所有者が農地以外のものにするための許可申請です。
これから田舎暮らしを始めようとする人は移転(売買)と転用が同時に行われるので売り主と買い主が共同で第5条の許可申請行うこととなります。
許可されるかどうかは、農地の種類(第1種から第3種まである)やその地域の農業委員会の方針によって一律ではありません。
もし購入するのであれば売買契約書の特約事項で「いついつまで(決済の日) に許可されなかった場合は契約を白紙撤回し、手付金等の変換を行う」旨を明記しておく必要があります。
許可を受けないで権利移転した場合は無効となり、所有権の主張ができなくなりますので要注意です。
また農地とは現に農地として耕作しているものをいい、登記簿の地目とは関係 ありません。ただ長期間放置され山林のようになっている土地でも地目が農地(田、畑など)の場 合は現実には許可証がなければ移転登記申請を受け付けてくれないようです。

■建築基準法の接道義務


集落から離れた山林を購入したら、近所の人から前面道路の幅が2mしかないので家は建てられないといわれたが・・・。
建築基準法で定められている接道義務 は原則として都市計画区域内に摘要(法41条の2)されます。
したがって、まず購入地が都市計画区域内かどうか確認が必要です。区域外であれば建築可能です。
通常いわゆる田舎物件といわれるものは区域外にあることが多いものです。
都市計画区域内の場合は法律の適用されるに至ったとき既にあった道路(法4 2条の2・・いわゆる2項道路という)かどうかを行政で確認します。この場合はセットバックという条件は ありますが建築できます。
わかりにくいのは都市計画区域内の幅4m以上の道路で道路位置指定の無い道路があります。この場合も都市計画法が適用されたのはいつからかを 確認する必要があります。法の適用以前からあった道路と開発許可を受けた道路 なら0Kです。その他のものは要注意です。
また、近所の人がそう言っていたという話ですが、専門家でない人の話には、 この話のように一部はあっていますが、説明不足のところもありますので不動産業者に確認するか個人取引の場合は自分で行政の建築課等で確認して下さい。

■瑕疵担保責任の期間(民法・宅地建物取引業法)


いわゆる田舎と言われるところで特に多く見られるのは「中古住宅を購入したらシロアリで土台が腐っていた」というのがあります。
購入時に売主から告知が無く、使用開始後短い期間に発見したのなら損害賠償や契約の解除の請求ができます。
田舎物件の中古建物は、何らかの欠陥があることが多く、後にトラブルとなら ないためにも売主はそれを買主に告知し、契約書に明記して双方了解の上取引するのがベターです。
あとで瑕疵が発見された場合、契約の解除や損害賠償の請求ができるのは民法 第566条では買主が瑕疵を知った日から一年間となっていますが、一年間もたつとそれが契約時にすでにあった欠陥かどうかの判定はむつかしくなります。
売主としても買主としても瑕疵担保期間を契約書に明記しておく方がお互いに 有利です。通常2ヶ月くらいの期間を特約で定めている場合が多いようです。
但し、売主が不動産業者の場合は宅地建物取引業法第40条により二年以下の 特約は契約書に記載してあってもそれは無効となります。

■不動産登記法の地目が山林に建築可?


地目は土地の主たる用途により不動産登記法施行令(第3条)で定められており、山林や原野のほか宅地、雑種地、田、畑、公衆用道路など21種類に区分されています。
田、畑などは農地法により、公衆用道路は道路法によりその使用が制限されて いますが、山林や原野、雑種地などは建築基準法上の制限はないのでそのままで家を建てることができます。
ただし、急傾斜地や保安林など別の法律で制限されていることもあります。
ちなみに土地の地目は山林のままのほうが固定資産税が安いって本当?
家を建てた場合は地目が山林でも固定資産評価額は宅地並み評価され、固定資産税も宅地並みの税金が掛かってきます。
でも、地目変更すると登記費用が必要になるので、家を建てたからといってわざわざ地目変更をする必要もありません。但し、銀行ローンなど地目が宅地でないと融資がされない場合もあるようです。

■重要事項説明書は必ず事前にもらおう(宅地建物取引業法)


田舎不動産では都会の物件では見られない様な制約や慣習等もあって、つい不動産業者も見落としてトラブルになったという事例がよく見られます。仲介取引では宅地建物取引業法(第35条)で宅地建物取引業者は契約の成立する前まで に買い主に重要事項説明書を交付して説明をしなければならないことになっていますが、
契約と同時に説明されて、よく理解できないまま印を押してしまうケースがあ ります。内容が専門的でわかりにくいため、契約日の何日か前に送ってもらう などして充分検討してから契約に臨むようにして下さい。 事前に書類を送るのをめんどくさがるような業者からは購入しないに限ります。
また個人取引の場合は重要事項説明書に記載されているような内容について自分自身で調査確認しなければなりません。最近では調査だけをしてくれるところもありますから、それらを利用するのもよいでしょう 。

このホームページでは個人売買をお奨めしていますが、市街化調整区域や農地など、いわゆる一般的でない不動産の取引は信頼の置ける不動産業者に依頼することも考慮してください。


<制作・著作> エコライフ住友

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